賃貸物件を選ぶときに「内見で必ず見るべき場所」とは?不動産のプロが解説

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新生活のスタートに欠かせない「賃貸物件選び」

間取りや家賃、立地条件など、気になるポイントはたくさんありますが、実際に物件を見に行く「内見」こそが、最終的な決め手となる重要なものです。

ところが、初めての内見では、どこを見ればいいのか分からず、なんとなく部屋を見回すだけで終わってしまう人も少なくありません。

今回は、不動産のプロの視点をもとに、内見で絶対にチェックしておきたいポイントをわかりやすく解説します。

写真や図面ではわからない「住み心地」の本質を見抜くためのポイントを、今すぐ確認していきましょう。

目次

「内見」は賃貸選びで最も重要

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賃貸情報サイトやアプリを眺めていると、写真や条件のよさだけで「ここに住みたい」と思ってしまうことがあります。

でも、実際にその部屋に行ってみると、写真との印象がまったく違ったり、においや音、空気の流れなど、数字や画像だけでは判断できない点がいくつも見えてきます。

内見は、そんな「見えない暮らしの質」を確かめるための唯一のチャンスです。

だからこそ、ただ部屋を見て終わるのではなく、目的を持って観察することが大切になってきます。

内見前に準備しておくべきポイント

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意味のある内見にするためには、事前の準備がポイントです。

ここでは、内見に行く前にチェックしておきたい基本的なポイントを紹介します。

理想の条件を事前に整理しておく

まず最初にやるべきことは、部屋に求める理想の条件を明確にしておくことです。

「駅から徒歩10分以内」「築10年以内」「バストイレ別」など、自分の中で譲れない条件をピックアップしておくと、内見の際に物件の良し悪しを冷静に判断しやすくなるでしょう。

また、「あればうれしい」レベルの希望条件も書き出しておくと、複数物件を比較する時の参考になります。

周辺環境についても下調べしておく

物件そのものだけでなく、その周辺に何があるかも大切なチェックポイントです。

スーパーやコンビニ、病院、銀行、公園など、生活に必要な施設が徒歩圏内にあるかどうかを、事前にGoogleマップなどで調べておくと安心できるでしょう。

また、昼間と夜間で街の雰囲気が変わることもあるため、可能であれば時間帯を変えて現地を訪れてみるのもおすすめです。

当日はメモとスマホを忘れずに持参する

内見当日は、必ずメモ帳やスマートフォンを持っていき、気になった点やスタッフから聞いたことを記録しておきましょう。

写真を撮っておけば、後から他の物件と比較しやすくなります。

また、事前にチェックリストを作っておくと、見落としがちなポイントにもきちんと目を向けられるようになります。

内見で必ずチェックしたい場所5選

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初めての部屋探しでも、慣れている人の引っ越しでも、「内見」は実際に目で確かめられる大切な時間です。

写真や間取り図だけではわからない暮らしやすさは、現地に足を運んで初めて見えてくるもの。

なかでも、内見時に見落としがちなポイントをおさえておくと、住み始めてからの「こんなはずじゃなかった…」を防げます。

ここでは、現役の不動産スタッフが教える「必ずチェックしておきたい場所」を5つに絞って紹介しますので参考にしてください。

① 水回り(キッチン・浴室・トイレ)の清潔さと使い勝手

水回りは、生活の質を大きく左右する場所です。

まずチェックしたいのは「清潔感」。

築年数が経っていても、しっかり手入れされていれば快適に暮らせるはずです。

逆に、カビの跡や異臭が残っている場合は、掃除が行き届いていない証拠です。

特に排水溝まわりや換気扇の汚れ、目に見えないカビの発生がないかを注意深く見ておきましょう。

キッチンでは、コンロの数や作業スペースの広さが日常の料理に支障をきたさないか確認してください。

シンクの深さや水道の水圧、収納の配置なども、実際に開け閉めして確認するとイメージが湧きやすくなるでしょう。

浴室に関しては、追い焚き機能の有無や、浴室乾燥機が付いているかどうかもチェックポイントです。

ユニットバスの場合はトイレとの位置関係、カビが生えやすい天井や目地もよく観察してください。

トイレは便座のグラつき、ウォシュレット機能の有無、水を流したときの音など、細かい部分も確認しておくと安心ですね。

② 壁・床・天井の状態と生活音の響き方

賃貸物件では「見た目」だけでなく、日々の暮らしに関わる「音の響き方」にも注意が必要です。

特に気をつけたいのは「隣室や上下階からの音がどれくらい聞こえるか」です。

物件によっては、話し声や足音が思っていた以上に響くケースもあります。

天井を軽くノックしてみたり、壁に耳を当ててみることで、おおよその防音性がわかるので試してみましょう。

また、道路側の部屋であれば、車の走行音が気になることもあるので、時間帯を変えて内見するのおすすめです。

床のきしみや、スリッパで歩いたときの感触も意外と重要です。

とくに木造や築年数が古い建物では、音が響きやすい構造も多く、長く暮らすうえでのストレスになりかねません。

③ 日当たりと風通し、窓の方角

物件の居心地は、採光と通気性によって大きく変わります。

日当たりの良さは、部屋を明るく見せるだけでなく、湿気やカビの予防にもつながるため、長く快適に暮らすためには欠かせない条件のひとつです。

内見の際には、実際に窓を開けてみて、光がどの程度入るかを確認しましょう。

窓の位置や方角によって、光の入り方は異なります。

たとえば南向きは一日を通して安定して光が入るため人気がありますが、必ずしも「南向き=快適」とは限りません。

隣の建物が影を落としていれば、思ったより暗い印象になることもあります。

反対に、北向きの部屋でも、高層階や開けた立地であれば意外と明るいケースもあるため、実際の状況を見ることが重要です。

また、風の通り道も見落としがちなポイントです。

風が抜ける部屋は湿気がこもりにくく、夏場でも快適に過ごすことができるでしょう。

複数の窓があるか、網戸の状態はどうか、開閉に不具合がないかなど、細かな部分にも目を配っておくと安心です。

④ 収納スペースの広さと実用性

賃貸物件で意外と盲点になりやすいのが「収納スペースの実用性」です。

内見時にはクローゼットの扉を開けて、中の奥行きや棚の位置を確認しましょう。

見た目の大きさだけで判断せず、自分が持っている荷物が収まりそうかを具体的にイメージすることが大切です。

とくにワンルームや1Kなどのコンパクトな物件では、収納の使い勝手が暮らしの快適さに直結します。

収納が足りない場合は、部屋に収納家具を置くことになりますが、スペースを圧迫してしまう原因にもなりかねません。

押し入れタイプの場合は、奥行きがあるぶん、使い勝手が悪く感じることもあるでしょう。

棚や仕切りの有無、ハンガーパイプの高さなど、実際に「どこに何を収納するか」をイメージしながら確認すると失敗しにくくなります。

⑤ コンセントの位置と数

暮らしの中で地味にストレスになりやすいのが、コンセントの「数」と「配置」です。

内見ではつい見落としがちですが、家具や家電を設置する際、コンセントの位置は非常に重要になります。

まず、部屋のどの場所にコンセントがあるのかを確認してください。

壁のどちら側にあるか、数は足りているか、自分が使う予定の家電がその位置で問題なく使えるかをイメージしておくといいでしょう。

また、テレビのアンテナ端子やインターネット回線の差込口の位置も、コンセントとセットで確認すると配置計画が立てやすくなります。

冷蔵庫や電子レンジ、洗濯機など、動かしにくい大型家電はコンセントの位置が適していないと、延長コードを使う羽目になり、見た目も安全面も損なわれてしまいます。

さらに、コンセントの劣化具合やぐらつき、差し込みの硬さなども、実際に触ってみることで確認可能です。

古い物件では意外とトラブルのもとになることがあるため、忘れずにチェックしておきたいポイントです。

見落としがちなチェックポイント

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内見では、つい目に入りやすい室内の設備や日当たりばかりに注目してしまいがちです。

しかし、実際の暮らしを始めてから「ここも確認しておけばよかった」と後悔することも少なくありません。

とくに今回紹介するような見落としがちなポイントは、生活の快適さやストレスの有無を左右する大切な部分です。

物件そのものだけでなく、その周辺や設備の見えにくい部分にも目を向けることで、より納得のいく賃貸選びにつながるでしょう。

スマホの電波状況やWi-Fi環境

現在の生活において、スマートフォンやWi-Fiが使えないという状況は、想像以上に不便です。

室内で動画を見たり、オンライン会議に参加したりする機会がある以上、電波の通りやすさは暮らしの満足度を大きく左右します。

物件の中でも場所によって電波の入りやすさに差があるケースも少なくありません。

たとえば、建物の構造が鉄筋コンクリート造である場合、電波が遮られやすく、室内の一部では圏外になってしまうことも。

また、地下階や1階の部屋などでは電波状況が不安定になりがちです。

内見時には、必ず自分のスマートフォンを使って数か所で電波状況を確認しておきましょう。

さらに、Wi-Fi環境についても事前に確認しておきたいポイントです。

「インターネット無料」と書かれている物件でも、回線速度が遅かったり、接続台数に制限があったりするケースがあります。

入居後にストレスを感じないためにも、契約内容やプロバイダの種類、設置済みのルーターの有無なども不動産会社を通して確認しておきましょう。

ゴミ出しルールや共用部分の雰囲気

内見時に見逃しがちなのが、共用部分や物件全体の管理状況です。

たとえば、エントランスや階段、ゴミ置き場などの清潔さや整頓具合は、物件の管理体制を知る手がかりになります。

ゴミが散乱していたり、掲示板の注意書きが何年も前のままだったりする物件は、管理が行き届いていない可能性があり、入居後のトラブルにもつながりやすいと言えるでしょう。

また、地域や物件ごとに異なるゴミ出しルールも事前に確認しておきたい部分です。

ゴミ出しの曜日や時間、分別の細かさなどは住人の負担に直結するため、実際に暮らし始めてからストレスを感じることもあります。

とくに、回収時間が早朝に限られていたり、指定袋やゴミ置き場の使い方に細かい制約がある場合は、ライフスタイルに合わない可能性も考えられます。

加えて、共用部分での住人同士の雰囲気やマナーにも注意を払いたいところです。

靴が脱ぎっぱなしになっていたり、自転車が無造作に停められていたりする場合は、日常的にトラブルが起きている可能性もあります。

ほんの少しの観察でも、住環境の快適さは大きく左右されるため、共用部分の「空気」を感じ取ることも忘れずに行いましょう。

最寄り駅・スーパーからの距離と実際の道のり

不動産の広告では「徒歩◯分」という表記がよく見られますが、その数字が実際の暮らしやすさと一致しているとは限りません。

駅からの道のりが坂道だったり、夜になると街灯が少なく暗かったりと、実際に歩いてみて初めて分かることも多いのが現実です。

特に女性の一人暮らしや、夜遅くの帰宅が多い方にとっては、帰宅時の安心感が非常に重要です。

道が狭くて見通しが悪い、途中に人通りの少ない公園や空き地があるなど、安全面に不安がある場合は、距離だけで物件を判断するのは避けた方がいいでしょう。

また、スーパーやコンビニまでの距離も生活の快適さに直結します。

買い物に便利な場所かどうか、営業時間はライフスタイルに合っているか、品揃えや価格帯は自分のニーズに合っているかなど、実際に現地で確認することで、暮らし始めてからの後悔を防ぐことができます。

内見で「いい物件」を見極めるコツは?

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たとえ新築であっても、条件が整っていても、「なんとなくしっくりこない」と感じることはあります。

内見は、目に見える部分をチェックするだけでなく、自分自身の直感にも素直になることが大切です。

ここからは、より確実に「いい物件」を見つけるためのコツを紹介します。

違和感を感じたら即メモする

内見中に「ん?」と感じたことがあったら、その場で必ずメモを取りましょう。

小さな違和感でも、時間が経つと忘れてしまいがちです。

実際に住んでみてから「やっぱり気になった」となる前に、感じたことをその場で記録する習慣をつけると、自分の感覚を裏切らない選択がしやすくなるでしょう。

また、写真を撮ることも非常におすすめです。

間取り図だけでは分からない部屋の雰囲気や実際の広さ、収納の位置などは、写真に残しておくことで他の物件との比較にも役立ちます。

複数物件を同じ日に内見するのが効果的

1日に複数の物件を見ておくと、比較対象ができるため判断しやすくなります。

1件だけを見て判断してしまうと、後で別の物件を見たときに「あっちの方がよかったかも」と後悔することも。

特に内見の直後は印象が鮮明に残っているため、なるべく短時間で複数物件を巡るスケジュールを組むのが理想的です。

ただし、物件を詰め込みすぎると逆に混乱してしまうこともあるため、1日で3〜4件程度が無理のない範囲でしょう。

それぞれの物件について感じたことをその都度メモに残し、あとで冷静に比較できるよう準備しておくことも重要です。

管理会社や大家の対応もチェック対象に

物件の内見時には、管理会社や案内してくれる担当者の対応にも注目してみてください。

質問に丁寧に答えてくれるか、入居後のサポートについて具体的に説明してくれるかなど、入居後の対応をイメージする材料になります。

また、大家が常駐している物件では、その人柄や対応の仕方が暮らしの快適さに直結するケースも少なくありません。

たとえば、ちょっとした修繕をすぐに対応してくれるか、住人間でのトラブルに中立な立場で対処してくれるかなど、安心して暮らせる環境づくりのカギを握る存在です。

表情や言葉遣い、情報提供の丁寧さなどから、その人のスタンスを読み取っておくといいでしょう。

まとめ:「内見」でしか得られない情報を見逃さないために

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賃貸物件を選ぶ際、条件や設備ばかりに目を向けがちですが、実際の暮らしやすさは、目に見えない部分にこそ潜んでいます。

内見でしか感じ取れない空気感や、暮らし始めてから気づくであろう不便さを、事前に想像して確認することが、後悔しない部屋探しにつながるでしょう。

今回、紹介したチェックポイントはどれも、快適な住まい選びのために欠かせない視点ばかりです。

内見の機会を無駄にせず、五感をフル活用して本当に自分に合った物件を見つけてください。

住まいは人生の基盤です。一つひとつの判断を丁寧に行い、自分の暮らしにフィットする場所を見つけていきましょう。

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